主演・脚本：金子正次　監督：川島透

公開40周年
2023年10月27日(金)よりDCP初上映！
テアトル新宿、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都 他

[2023.8.2　マコトヤ発信]

金子正次主演・原作脚本、川島透第一回監督作品『竜二』が、初公開（1983.10.29　新宿東映ホール２）より40年目となる本年、10月27日(金)よりテアトル新宿、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都ほかにてDCP上映が決定しました。

※敬称略　※コメント出典：「観ずに死ねるか！傑作青春シネマ 1970’s→2020’s 邦画編」鉄人社、「『竜二 NEW PRINT』プレスシート」竜二上映委員会、「アッパレやってまーす！」MBSラジオ

この作品のディテールは大きなワイドスクリーンの上でのみ本領を発揮するだろう。
　　　　　　　ーーーードナルド・リチー（映画評論家） ヘラルド・トリビューン誌

初公開以来40年にわたり人々を魅了し続けてきた映画『竜二』をデジタルシネママスタリング、初上映。

『竜二』は初公開で圧倒的な熱狂と評価をうけ多くの映画賞に輝いた、女性は夢中になり男性は憧れた。そして40年経た今も、映画評論家、映画人、映画ファンのみならず、山下達郎（ミュージシャン「８０年代における最も重要な邦画」）、千原ジュニア（芸人「『竜二』やっぱり好きやねんな」）、大根仁（映画監督「邦画史上屈指の名ラストシーン」）ら各界著名人からの賞賛が絶えない。公開40周年にあたり、初公開時（配給：東映セントラルフィルム）、1999年NEW PRINT版上映時（配給：「竜二」上映委員会）、それぞれ作られた上映素材35mmフィルムを一新、DCPを作成。

「映画史上に残る天才」（故・松田優作）、伝説の俳優　金子正次が遺したたった一本の映画。

立ち見のでる満席。念願の映画初主演作の初日舞台挨拶を終えた金子は体調を訴え入院、公開１週間後、33歳でがん性腹膜炎でこの世を去った。金子正次は一本の映画と５つの脚本を遺した（『竜二』『チ・ン・ピ・ラ』『ちょうちん』『獅子王たちの夏』『盆踊り』）。

ヤクザ社会が舞台の青春映画。

舞台は80年代、新宿・歌舞伎町界隈。主人公は山東会幹部として肩で風切る竜二。闇のルーレット場をアパートの一室に開き舎弟二人に仕切らせ、ヤクザ稼業は順調だった。しかしある日、妻まり子と幼い娘のために堅気の世界に入ること決心し、酒屋で働き始める。平凡で質素な家族との生活に最初は心の安らぎを覚えた竜二だったが…。選択を余儀なくされる人生の一時期をリアルに描くビタースイートな青春映画。それまでの任侠映画でも実録モノでもない派手な暴力描写が登場しない異色のヤクザ映画としても評価されている。

熱い想いで走りだした自主映画。

スターになることを夢見て脚本を書き、かき集めた3000万円を元手に、映画学校時代の友人たちを巻きこんで、公開のあてさえないままに”熱い想い”だけで走りだした。松田優作は脚本を手に映画化のために奔走、萩原健一は「ララバイ」の使用を快諾。予算オーバーも監督交代も人身事故以外ありとあらゆる混乱の末、川島透は一度は断った監督を引受け完成させた。出演の菊地健二は映画完成後も金子とともに配給元を探して回った。金子のワンマン映画は伴走した仲間たちと作った熱い想いを孕んだ最高の自主映画である。

『竜二』主演の金子正次は昭和58年11月6日未明、他界いたしました。
金子正次の『竜二』は永遠に不滅です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ーーーー映画館前に貼りだされた訃報

[CAST] 金子正次　永島暎子　北公次　佐藤金造（現・桜金造）　小川亜佐美　泉アキ｜菊地健二　もも　銀粉蝶　土方鉄人　壇喧太　岩尾正隆　大塚五郎　高橋明｜高杉哲平　戸川暁子　笹野高史　かいどう旬　前田哲朗
[STAFF] プロデューサー：大石忠敏（川島透）　脚本・原作：鈴木明夫（金子正次）｜　監督：川島透　撮影：川越道彦　照明：磯貝誠　美術：小池直実　録音：三船プロダクション仕上課　杉本潤（トリッセンスタジオ）｜美粧：我妻淳子　金森恵美　刺青：栩野 幸知　衣装：木村孝志　助監督：辻井孝夫　石谷太郎　吉岡安広　大原春宣　阪本順治　伊野浩二　制作主任：三輪誠之　制作進行：森崎紀雄｜音楽：東京バックグラウンドミュージック　戸高良行　主題曲「ララバイ」唄・萩原健一　バーボンレコード｜スチール：国吉紀行　ポスター写真：滝本淳助　製作協力：岡里健司　現像：東映化学現像所　DCP：IMAGICAエンタテインメントメディアサービス　製作：PRODUCTION RYUJI　　配給：マコトヤ

[SPEC] 1983 | JAPAN | COLOR | MONORAL | DCP, 35ミリ | 92 min. | ©1983 momo k.