黒沢清監督も注目する稀代の映像作家・渡邉安悟監督最新中編『啄む嘴(ついばむくちばし)』12月10日(土)より池袋シネマ・ロサ にてレイトショー

11.08.2022 · Posted in domestic, movies, news, trailer, tweet

黒沢清監督も注目する稀代の映像作家・渡邉安悟監督最新中編

12月10日(土)より池袋シネマ・ロサ にてレイトショー

底知れぬ恐怖に啄まれるポスターと予告編、解禁!

 

[2022.11.15更新 11.7 マコトヤ発信]

在学中に制作した長編二作品ですでに黒沢清監督ほか各界から高評価を獲得している渡邉安悟(わたなべあさと)監督が大学の力を借りずに作った初作品にして最新中編『啄む嘴(ついばむくちばし)』が、12月10 日(土)より池袋シネマ・ロサでレイトショー公開されることが決定したのでお知せします。ポスタービジュアルと予告編も完成しました。

確固たる作家性を保持するがゆえにさまざまなジャンルを試してみたいという渡邉は、大阪芸術大学学部卒業制作『ドブ川番外地』で破天荒な青春ドラマ、東京藝術大学大学院修了制作『獰猛』でハードボイルド、そして最新中編『啄む嘴』で多重人格性をめぐるホラー風味満載のサスペンス・スリラーに触手をのばした。

完成したポスタービジュアルは愛くるしい鳥・オオハシに追いかけられ逃げられない底知れぬ恐怖を醸し、予告編は分からない不安が緊張感へと高まったまま放りだされる。誰の中にもある多重人格性をめぐるサスペンスホラー感にひきつけられる。

 

寄せられたコメント(敬称略)

ちょっとやさぐれた女が、ちょっと思い込みの激しい女と出会い、車に乗せて走り出す。問題はそこからだ。街で何か特殊な犯罪が起こっているのか、それとも気ままな逃避行が続くのか、ひょっとするとこれはもっと大掛かりな陰謀の一端なのか…。我々は長い地獄巡りに付き合うことになる。黒沢清:映画監督ーーー『啄む嘴』へのコメント

いつ明けるともしれない夜の中で、トラウマは時を撹乱し、執拗に現在に襲いかかる。女たちに通じ合う言葉はなく、どこから来てどこにゆくのかもわからない。「啄む嘴」は、その氷のように透明な孤独と絶望を理解せよとはい言わない。徹底した寡黙さによって言葉を眠らせ、ただそれを抱きしめよと迫るのである。諏訪敦彦:映画監督ーーー『啄む嘴』へのコメント

渡邉安悟の新作『啄む嘴』は、純度の高い不穏さで、見る者を圧倒する。裸足で逃走する女、部屋の鍵を紛失したらしい会社員の女、この二人が出会い、会社の車で長い夜を過ごす。特に物語が掴めないまま推移する最初の15分間たるや、見たことのない映画に触れたという驚きを呼ぶ。この夜は明けるのか。筒井武文:映画監督ーーー『啄む嘴』へのコメント

この作品がが持つ「余白」に渡邉監督の未来への可能性を感じました。 藤井道人:映画監督ーーー『獰猛』へのコメント

アチャラカなようで、ふと哀愁が漂い、コテコテのようで、妙にニヒリステックな、まことに複雑で油断のならない映画だ。渡邉監督がいたって静かで誠実な人物であるだけに、これは何かのワナなのかもしれない。 黒沢清:映画監督ーーー『ドブ川番外地』へのコメント

 

誰のなかにもある多重人格性をめぐるサスペンススリラー。

人間は誰しも多様な人格を内包している。誠実と無慈悲も、残酷と軽快も共存するばかりか、多種多様な悪魔と天使が一人の人間のなかで所構わず成長する。そして現代社会は、増殖した多重人格性を無自覚に量産し改変していくことで発展を続けている。その結果私たちは「個」のバリアで武装し、「他」を跳ね除け、何も言えなくさせる術を身につけ始めたのだろう。モチーフとなった南米の熱帯雨林に生息する大型の鳥類《オオハシ》は、そんな排他的な現代における人間性の暗喩である。

稀代の映像作家・渡邉安悟監督最新中編。

恐怖に放置し、共有を拒否するアンチ日本映画的手法で作られた本作は、初長編劇映画である荒唐無稽な青春ドラマ『ドブ川番外地』(注目すべき日本映画3選)、東京藝大卒業制作でもあるハードボイルドなブロマンス長編二作目『獰猛』の渡邉安悟が監督。男を映してきた渡邉が初めて女を使って挑む現代人の内面世界を映す中編最新作。稀代の映像作家・日本映画の若き救世主による『リング』『呪怨』『回路』に連なる新たなJホラーが誕生する!

絶対にダメです。あれに見つかるのだけは何があっても…絶対にダメです。

中島栞は謎の男から逃げている。 逃げた先は物流倉庫。そこで勤務していた矢崎舞衣に助けられ、2人は共に行動することに。忍び寄る男の影に苛まれながら 中島は母親殺しについて語りだす。車や階段、スマートフォンやブラウン管テレビなど無機質な対象が迫りくる。隠していたものが炙り出され、数珠繋ぎのがんじがらめ。逃げ出したい、けど逃げられない逃げたくない。がんじがらめがなくなったら私は私を失ってしまうから。

 

[CAST] 吉見茉莉奈 間瀬永実子 豊田記央 國枝新 詩歩 福地展成 若林秀敏 小野美花 大和やち ほか

[STAFF] 監督・編集・共同脚本:渡邉安悟 共同脚本:深井戸睡睡 プロデューサー・衣装:山岸佑哉 撮影:中條航 照明:大迫秀仁 録音:酒井朝子 美術:畠智哉 メイク:藤原玲子、石松英恵 特殊メイク:齊下幹 整音:佐藤恵太 助監督:菊池諒 制作:香西怜 文化庁「ARTS for the future! 」補助対象事業 制作プロダクション・製作:我がまま 配給:マコトヤ 

[SPEC] 2022年/日本/DCP 24P/カラー/ヨーロピアンビスタ 1:1.66/モノラル/52分/映倫G 28056/© WAGAMAMA FILM | ASATO WATANABE